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お洒落で魅力的!映画「二つ星の料理人」あらすじと評価

『二つ星の料理人から、最高級の三つ星シェフへ』

 ブラッドリー・クーパーが魅せる

二つ星の料理人の主演は、ブラッドリー・クーパーだ。

ブラッドリー・クーパーといえば、アメリカ最大の娯楽誌マクシムが選ぶ、「世界一セクシーな男」に選ばれたほどのイケメン俳優。

出演したコメディ映画「ハングオーバー」(2009年公開)が大ヒットし、この作品から一躍有名になった。

ハングオーバー」は最高に笑える楽しい映画だが、その中で抜群にイケメンで華のある彼の存在が光っている。

彼は、この作品から売れっ子俳優になり、次々と作品に主演して実力を付ける。

そしてクリント・イーストウッド監督の戦争映画「アメリカン・スナイパー」(2014年公開)では、オスカー候補にまでなった。

 

二つ星の料理人は、単なるイケメンではない、人間臭さに溢れた演技派ブラッドリー・クーパーの魅力が発揮されている。

 

あらすじ

一つ星がつくだけでも非常に高く評価される、ミシュラン星付きレストラン。

高級レストランの料理人達は、ミシュランに憧れを抱いている。

 

そんな中、パリにあるミシュラン二つ星レストランのチーフシェフ、ジョン・ルックの下で、アダム・ジョーンズ(ブラッドリー・クーパー)は活躍していた。

彼は、師匠がチーフシェフを務める二つ星レストランでは飽き足らず、世界一のレストランを作りたいという夢があった。

 

アダムは天才肌の腕前を持ちながらも性格的に難があり、自らの力を過信し、酒と麻薬に溺れトラブルばかり起こす。

ジョン・ルックのレストランで10年働き高く評価されていたが、終いにはレストランから逃げ出し、消息を絶ってしまう。

 

シェフ界でアダムは死んだと噂されていた頃、故郷ロンドンに突然彼が帰ってくる。

知り合いのトニー(ダニエル・ブリュール)にレストランを任せて欲しいと言い、酒も麻薬もやめ完全にクリーンになったと言うが信用されない。

アダムは頭をひねり、毒舌で有名な料理評論家シモーネ(ユマ・サーマン)をトニーの店に来店させる。

アダムはそこで、俺の出番だと腕前を見せつけ、そこからチーフシェフを任されるようになる。

 

チーフシェフの立場を勝ち取った彼は、二つ星の料理人ではなく、ミシュラン三つ星の称号を手に入れるために動き出す。

エレーナ(シエナ・ミラー)など、黒澤明の映画「七人の侍」のような才能のあるシェフ仲間を集め、世界最高のレストランを目指し始める。

ミシュラン星付きレストランの裏側

高級レストランの厨房の中は、客として来店する限りは分からない。

二つ星の料理人を観ると、その厨房が戦場ということが分かる。

客が食事をする場所は優雅で落ち着いているが、その裏側は激しい。

エゴの強い料理人が集まり、食材と調理法のすべてにこだわり抜く。

 

アダムは完璧な味以外は認めず、盛り付けまで細心の注意を払う。

三つ星レストランを目指しているので、徹底的に完璧な料理を作り上げ、最高の美食体験を提供する。

「俺が目指しているレストランは栄養や食事を取るところではなく、オーガズムを感じるところだ。」

人間的な成長が、映画に深みを出している

どの世界でも最高級のレベルになると、独創的かつ完璧な世界観が求められる。

アダムは確かに天才的な腕を持つシェフだが、人間的にはアンバランスなところがある。

完璧を求める人間は能力は高いが、同時に他人にも完璧を求める。

そのため、エゴが非常に強く、他人とトラブルを起こして人が離れやすくなる。

しかし、ミシュラン三つ星を取るには一人の力では無理だ。

成功するために仲間と協力していく過程で、彼は内面的にも成長し、チームプレーのできる柔軟性のある人間に変わっていく。

 

リアルながら、軽快でお洒落な映画

二つ星の料理人は、三つ星レストランのリアルな姿とその戦場で戦い成長していく姿がテーマだが、全体的に軽快でお洒落な雰囲気で観やすい。

ブラッドリー・クーパーは格好良く魅力があり、周りの俳優も個性的だ。

ファッションモデルのシエナ・ミラーに、「キル・ビル」のユマ・サーマン、可愛すぎる演技派のアリシア・ヴィキャンデルなど、女性陣が華やか。

その中でも、シエナ・ミラーの演技がリアル。

 

世界観も本格的で、実際にミシュラン三つ星を獲得しているカリスマシェフが関わっている。

そのため、登場するレストランや、カラフルに彩られた料理が実に美しい。

私も料理好きなので、細部に至るまで参考になった。

 

二つ星の料理人は、全体的にサラッと楽しめながらも、ハートウォーミングで気分が良くなるので、誰にでもオススメできる映画だ。

★☆☆ 8/10点


映画『二ツ星の料理人』本編映像「彼は石だって料理に変えるー」