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そこに触れてしまうのか!?映画「殺人の疑惑」あらすじと評価

『絶対に疑ってはいけない相手に、殺人の疑惑を抱く』

韓国人気NO.1女優ソン・イェジンと名優キム・ガプスの競演

映画「私の頭の中の消しゴム」で日本でも有名になった国民的女優ソン・イェジンと、ベテラン俳優キム・ガプスが共演する、殺人の疑惑。

この2人の俳優を知らない人にとっては、可愛らしい若い女性と普通の渋い年配に見えるが、実はどちらもかなりの演技派だ。

実際、撮影後のインタビューでも、お互いの演技に鳥肌が立ったと語っている。

韓国映画界が誇る2人の演技派が、深く役に入り込んでいる作品が、殺人の疑惑だ。

 

実話をモチーフにした映画

韓国には三大未解決事件がある。

その中の『あいつの声』という事件を元にして、殺人の疑惑は作られている。

事件当時の実際の犯人の肉声が残っていて、その声をベースに事件の真相を究明していくストーリーだ。

 

あらすじ

15日後に時効が成立してしまう、少年誘拐殺人事件が映画化された。

主人公の女子大生ダウン(ソン・イェジン)は友人とその映画を観に行ったところ、映画の最後に流れる犯人の肉声を聴き衝撃を受ける。

その声は、誰よりも優しく愛情に溢れた父親スンマン(キム・ガプス)の声にそっくりだった。

 

ダウンは、男手一つで育ててくれた父親にやむなく疑惑を抱き始めるが、同時に、父親を疑う自分に自己嫌悪も感じていく。

 

父親への疑惑が真実味を帯びてきた頃、父親の過去を知る謎の人物からの接触を受ける。

ダウンの周囲で不審な出来事が続き、過去の不思議な記憶とその理由も父親を軸に繋がっていく。

日に日に増していく疑惑は確信に近づき、ついに警察の目にも止まってしまい、スンマンは時効間近で容疑者として警察に拘束される。

 

果たして優しかった父親スンマンは無実なのか、それとも恐ろしい殺人犯なのだろうか、、。

リアルで緊張感のある雰囲気

殺人の疑惑は実際に起こった未解決事件をモチーフにしているので、全体的な雰囲気は重い反面、リアルな本格派に仕上がっている。

 

作品中に、本物の事件のような緊張感が走っていて、先の展開に目が離せない。

さらに、ストーリー全体に流れる現実的で甘くない雰囲気が、より緊迫感を出している。

 

素晴らしい演技合戦

平和で愛情溢れる親子関係から、殺人者として疑い疑われる関係になるまで、ジェットコースターのようにスリリングな展開が繰り広げられる。

脚本も魅力的だが、演技合戦が特に素晴らしい。

無垢で純粋で平和を謳歌しているダウン(ソン・イェジン)は、人生が180度変わった人物像を見事に演じ切っている。

優しく純朴な人物を演じていたスンマン(キム・ガプス)は、突如切り替わるキャラクターを巧みに操り、観客を驚かせてくれる。

 

重く衝撃的な作品だが、観ごたえのある、重みのある作品に仕上げられている。

こういう作品を観ると、平和な日常がいかに幸せか気づかせてくれる。

日常の、さりげない幸せを実感するだけでも、観る価値があるかもしれない。

★★☆☆☆ 7/10点