成功には運が絡んでいる!【TED】ポーカーの達人が教える決断における3つの秘訣
ポーカーの勝負が教えてくれた、日常に応用できる決断の秘訣
欧州ポーカーツアー大会で優勝した、美人プロポーカープレイヤー、リヴ・ポエリーのTED。
ポーカーの達人が教える、決断における3つの秘訣というテーマで、講演。
ポーカーの勝負が教えてくれた、日常に応用できる決断の秘訣について語った。
TEDとは?
Technology×Entertainment×Designの略称、TED。
学術・エンターテイメント・デザインを中心に、幅広い分野から専門家を招き、講演会を主催している、アメリカの非営利団体。
その歴史は古いが、動画をインターネットでアップロードし始めてから、一気に認知度が高まった。
元アメリカ大統領のビル・クリントンやU2のボノなど、各界の著名人が多数講演。
そのクオリティの高さから、世界中で視聴される。
いまでは、あらゆる分野の最先端の人が集まる場へと発展した。
運の力
健康・お金・人間関係
我々が気にしているこれらの問題には、決断の良さ悪さ以外に、運が絡んでくる。
健康に気を遣っていても、癌になる人もいる。
一方、1日20本タバコを吸っても長生きする人もいる。
人生にはこのような不確かさがあるので、いかに戦略を練っていても、それが正しいか分からないことがある。
例えば、私はポーカー経験1年足らずで、欧州ポーカー大会で優勝した。
それから、私には才能があると思い、自分の力を過信した。
それから、収入が悪化し、成績は残念なものになった。
これは、仮想通貨が過熱した時に現れた、仮想通貨のスペシャリストの数に似ている。彼らの腕が良かったのではなく、ただ単に、相場全体が上がっていただけだ。
このように、成功には運が絡んでいる。
そのため、うまくいっている時は立ち止まって、運の要素を確認する必要がある。
エゴを抑えるのは大変だが、その価値はある。
数値化して考える
ポーカーで、数値化して考えることの大切さを学んだ。
ポーカーは、ハッタリで勝ったと考えてはいけない。
ポーカーは、確率と精度のゲームであり、数字で考える必要がある。
それでは、数値化して考えないとどうなるのか、分かりやすい例を挙げる。
例えば、Twitterで「Probably (おそらく)」というワードが、具体的にどれぐらいの確率を意味しているのか、広く一般の人にアンケートを取った。
すると、50%〜100%まで、想定以上にバラツキのある結果になった。
これでは曖昧過ぎて、「Probably」の言葉に、意味はない。
このように、私たちは曖昧な言葉で満足しているケースが多い。
日常的に、できる限り数字を使うことで、間違いがなくなる。
直感は正しい?
「自分の直感を信じなさい」
「自分の魂を信じましょう」
このような言葉が、世の中に溢れている。
これらは素敵な響きだが、実はひどいアドバイスだ。
最高のポーカープレイヤーは、皆、慎重で、注意深く分析している。
プロポーカープレイヤーの世界では、直感を信じて行動している人は少ない。
今の時代は、抜け目なさや勘で勝てる時代ではない。
直感は、我々が思っているよりも、完璧なものではない。
直感が力を発揮するのは、その分野に関する経験が豊富な時だ。
大きいことを決定する時は、直感も良いが、じっくりと時間をかけて分析するほうがいい。
直感は無視すべきものではないが、過信してもいけない。
感想
6分間というショートタイムの講演だったが、綺麗に3つにまとまっていて、面白い。
ポーカープレイヤーならではの、独特の角度からの視点が、新鮮だ。
話を聞いていると、ポーカーは想像以上に現実的で、数学的で、注意深く冷静な分析が勝利に繋がっていると分かる。
Twitterでアンケートを取ったのは、面白い例えだ。
確かに、世の中にはなんとなくで伝わっているような、曖昧な言葉が多い。
「多分」という言葉を数値化して話しているのは、職業柄、余程計算して生きている証拠だろう。
ポーカーの世界は、曖昧なものを排除して、冷静に分析して計算し、勝利を勝ち取る世界のようだ。
この話は、ポーカープレイヤー以外にも参考になる。
「多分」の確率を律儀に数値化して会話する必要はないが、私たちは仕事や日常のあらゆる場面で、曖昧な言葉を使いすぎているかもしれない。
それらをできる限り正確に表現することで、仕事や会話、もしくは悩みなど事が、よりクリアになる可能性がある。
そして、成功には運が絡んでいる。
不運で悩みすぎず、幸運で舞い上がりすぎず、現状を冷静に分析できるようにしよう。