人は皆、クリエイティブだ!【TED】学校教育は創造性を殺してしまう
画一的な学校教育は創造性を殺す。教育に革命を起こそう!
世界中を感動させた、TEDで最も視聴回数の多いプレゼンテーション「学校教育は創造性を殺してしまう」
イギリスのケン・ロビンソンという学者の、このプレゼン内容があまりにも素晴らしくて感動したので、ブログ記事にする。
メッセージ
画一的な学校教育は、人間の本来持っている創造性を殺してしまう。
人間の持つ溢れる可能性を生かすために、新しい学問を創りたい。
ケン・ロビンソン「学校教育は創造性を殺してしまっている」(2006)
TEDとは?
Technology×Entertainment×Designの略称、TED。
学術・エンターテイメント・デザインを中心に、幅広い分野から専門家を招き、講演会を主催しているアメリカの非営利団体。
その歴史は古いが、動画をインターネットでアップロードしてから、一気に認知度が高まった。
ビル・クリントンなども登壇するクオリティの高さで、世界中で視聴されている。
今では、あらゆる分野の最先端の人が集まる場へと発展した。
間違いを許さない環境では、創造性が失われる
子どもは、好奇心に溢れている。失敗を恐れずに、やりたいことは何でもやってみる。
しかし、学校に行くと、間違いは注意される。
次第に、子どもは、間違いを恐れるようになる。
間違いを恐れると、独創的なものは生まれない。
そしていつの間にか、子どもは創造性を失っていく。
これはつまり、教育が子どもが持つ本来の創造性を殺しているということになる。
同様に、会社も間違いを許さない。
古い会社では失敗は悪と捉えられるので、次第に社員は失敗を恐れ、新しいことに挑戦しなくなっていく。
そして、挑戦的な人はいなくなり、言われたことだけをやる人が残る。
そうなると、会社全体に変化がなくなり、ゆっくりと衰退していく。
そして、挑戦する社風のあるクリエイティブな会社が、生き残る。
ピカソは言った。「子どもは本来アーティストだ。」
問題はこの才能を、いかにして成長しながら持続できるか。
創造性の欠落した教育環境、社会環境で、どうやってそれを維持できるのか。
科目の優劣は必要ない
世界中どこに行っても、科目の優劣がある。
数学と語学がトップで、人文が続き、芸術系が最後にくる。
それが良くない。
数学と語学がトップだった理由は、働く上で役に立ちやすいから。
しかし、今の時代は芸術系の仕事が多いし、創造性はどの分野でも必要だ。
科目に優劣をつけてはいけない。
人間は全身でできている。頭の片方だけで生きているわけではない。
体も脳も、すべてのパーツを生かす必要がある。
ジリアン・リンの話
ジリアン・リンという女性がいる。
キャッツやオペラ座の怪人で有名な、天才バレエダンサーだ。
彼女に、どうしてそんなにバレエが上手くなったの?と尋ねたことがある。
すると彼女は答えた。
子どもの頃は、絶望的だった。
いつも落ち着きがなかったから、先生から学習障害があると言われた。
そして、親に病院に連れて行かれたら、先生が親にこう言ったわ。
「お母さん。ジリアンを見てください。楽しそうに踊ってるでしょ?
彼女はダンサーです。」
その後、ダンススクールに連れてってもらったら、驚いた。
だって、ダンススクールは私みたいな子達ばっかりだったから。
その後、ジリアンはバレエに励み、ロイヤルバレー団を卒業し、ジリアン・リン ダンスカンパニーを設立。
そして、歴史上最も偉大なミュージカルを手がけ、経済的にも大成功した。
人類生態学という、新しい学問を創りたい
人間は、豊かな可能性を持っているという、新しい学問を創りたい。
次世代の人間を育てるために、根本的に教育理念を変えなければならない。
子どもは希望であり、あるがままに育てなくてはいけない。
子ども達が未来の希望であるということを、認識しなければいけない。
感想
核心をついた知性と知的なユーモア、 独創性と深い情熱、全てが高次元で素晴らしい。
そして、メッセージの節々が、心に深く刻まれる。
大学を卒業して10年以上経つが、果たして日本の学校教育は少しは変わったのか。
高校はどうだろうか?中学校、小学校はどうだろうか?
昔と変わらず、ただ一方通行に教えているのではないだろうか?
受験生は相変わらず暗記をして、詰め込みをしているのだろうか?
おそらく、昔とほどんど変わっていないのでないか。
教育が変わらなければ、若者は変わらない。
若者が変わらなければ、未来は変わらない。
日本が停滞している根本的な原因は色々あるだろうが、創造性を殺す画一的な教育も、大きな要因になっているのではないだろうか。
創造性のない人間が社会に出て、さらに創造性を殺す教育を、会社や社会がしているのではないだろうか。
子どもの頃から大人になってからも、創造性を殺す環境が、延々と続いているのではないだろうか。
小さい頃まで戻って考えてみると、人は本来、クリエイティブな生き物だ。
好奇心が、創造性を育てる。
そして、クリエイティビティが、世の中に新しいものを生み出す。
クリエイティブな人が、世界を動かす。
学校教育が、創造性を養う場になることを、切に願う。
子ども達は、未来の希望だ。
大人の我々としては、自分の中のクリエイティブな部分を呼び覚まし、解放していこう。
会社や社会に染まり切らず、本来の自分を忘れずに生きよう。
そして、自分だけの、オリジナルな価値を発信していこう。
新しい世代の子ども達のためにも、面白い大人を見せてやろうじゃないか。