散歩でクリエイティブになる?!【TED】もっと創造的になりたいなら散歩に出よう
「歩きながら考えることで、創造性は向上する」
概要
アメリカが誇る名門スタンフォード大学で、行動科学の研究をしているマリリー・オペッゾが、TEDに登壇。
※行動科学とは、人間の行動を科学的に研究し、その法則性を解明しようとする学問。
人は散歩をすることで、よりクリエイティブになるという、講演内容だ。
本当だろうか?
早速、その理由について、紹介していこう。
内容
創造的なプロセスというのは、最初のアイディアから、最終的な製品になるまで、長い道のりだ。
同じことを繰り返したり、間違えたり、血の滲むような努力の年月がかかる。
クリエイティブに考えるということは、簡単ではない。
それでは、創造的なプロセスの枠組みとは、どのようなものだろうか?
それは、ブレインストーミング、新しいアイディアの発案だ。
アイディアは誰でも浮かべることができるが、問題は、それがクリエイティブかどうか。
クリエイティブなアイディアには、適切な新奇性がある。
適切とは、現実的でなければならないということ。
新奇性とは、誰もまだ考えていないということ。
その2つが合わさったものが、適切な新奇性だ。
ある実験をしてみた。
2つのグループに、限られた時間内に、鍵から連想できるアイディアを考えてもらうことにした。
1つのグループは、座ったまま考える。
もう1つのグループは、ルームランナーで歩きながら考える。
その結果、ルームランナーで歩きながら考えたグループは、アイディアの数が2倍になった。
この実験を2回試してみた。
座ってるグループの半分は、2回目も座ったまま。
すると、2回目座ってたグループは、1回目と同じような結果になった。
しかし、1回目に座ってたグループを、2回目はルームランナーで歩かせてみたら、アイディアの数が2倍になった。
そして、1回目にルームランナーで歩いていたグループを、2回目も同様に歩かせたら、2回目も同様に、座ってるグループよりも創造的にアイディアを浮かべることができた。
さらに、適切な新奇性のあるアイディアが浮かんでいた。
この実験から、歩いたり散歩したりすることで、人間の創造力は向上することが判明した。
ただ、走りながらクリエイティブなことを考えるのは、難しいかもしれない。
人は、走っている時には、深く考えることができない。
よほど走るのに慣れている方であれば、走っている時にも創造性が増す可能性はある。
アイディアが浮かんだら、書き出すよりも先に声に出すと良い。
なぜなら、書き出す段階で、これは本当に可能なのかなど、脳が選別をしてしまうから。
できることなら、声に出して、録音すると良い。
そして、後でそのアイディアがクリエイティブかどうかを、考えればいい。
もし歩いてもアイディアが浮かばなかったら、またの機会にすればいい。
今日の話を聞いていて、何かアイディアが浮かんできたかもしれない。
もし浮かんだら、その考えに綱をつけて、散歩に出かけてみよう。
感想
なるほど。
行動科学の研究者による分かりやすい実験結果を聞いて、納得した。
一般的に、人はアイディアを浮かべる時にじっくりと考え込んでしまうが、それはいい方法ではないのかもしれない。
歩きながら考えたほうが、アイディアがどんどん浮かんでくるようだ。
確かに、考え続けてもいいアイディアが浮かばない時に、全く違うことをすると急に浮かんできたりする。
体を動かさないと、頭も自然とフリーズしてきてしまうのかもしれない。
逆に、ランニング中はじっくりと考えることができない。
だからこそ、脳がリラックスするし、気持ち良くリセットすることができる。
クリエイティブなアイディアを考える必要がある時や、いいアイディアを考えたくても何も浮かばない時は、散歩しながら考えてみよう。
思いもよらないアイディアが、浮かんでくるかもしれない。