運動は脳を鍛える!【TED】脳に良い変化をもたらす運動の効果
「運動は、脳の機能を向上せる、即効性のある魔法である。」
概要
アメリカの神経学者、Wendy Suzuki(ウェンディー・スズキ)が、TEDに登壇。
自身を実験台にした結果から、運動が脳に与える効果について、熱く語ってくれた。
早速、その内容についてシェアしていこう。
内容
あなたの脳に即効的な気分や集中力を高めるものがあるとしたら、どうだろう?
そしてその効果は持続可能であり、うつ病やアルツハイマー病、認知症を予防するとしたら、あなたはそれを実行する?
そう。私が話したいのは、運動の持つパワフルな効果だ。
身体を動かすだけで、即効的で長続きする、保護的な影響を与えることができる。
そして、その効果は、努力次第で生涯にわたって持続することができる。
これは、神経科学の学者として、自分を実験台にして分かったことだ。
人間の脳は、人類史上、最も複雑な生物学的構造だ。
人間の脳には、判断、集中、注意など、性格を左右する前頭前皮質がある。
側頭葉には、事実や出来事を長期記憶として形成して残す、海馬がある。
この2つの機能が、脳の中でとても重要。
特に、たった1分の出来事を忘れずに残す、海馬という組織は、魅力的だ。
この海馬に関して長いこと研究してきたが、数年前に発見したことで、研究対象を大きく変えた。
それは、運動が脳を変化させる機能があることを知り、実際に体験したから。
仕事柄、実験室にこもり続け、研究を続けていたら、気付いた時には体重が11kgも太っっていた。
それに気がついた私は、ある時に川下りのツアーに参加してみた。
すると、その参加者の中で、最も体力がないことに愕然とする。
惨めな自分に気づいたことで、これはダメだと考え、運動を始めることにした。
自分を奮い立たせてジムに通い始め、根が真面目なA型なので、ジムが主催しているすべてのエクササイズに参加してみた。
キックボクシング、エアロビクス、ダンス、ヨガ、ステップ運動、、。
最初は辛かったが、汗をかいていくうちに、気分が上がりエネルギーが湧いてきた。
それがモチベーションになってワークアウトを続けていくと、体力も向上し、気付いたら11kg増えた体重も減った。
そして何よりも驚いたのが、研究費申請を書く能力も上がったことだ。
研究費申請は、どの科学者も頭を悩ます課題で、百万ドル単位の申請は難しい。
それが、スムーズにできるようになっていた。
なぜなら、以前よりも集中力が増していて、注意力も持続していたから。
そして、記憶力も良くなっていた。
これは、自分を実験台にして、運動が脳に与える効果を実証したのではないか。
そう確信し、運動が脳に与える効果を、研究し始めた。
運動をすることで、気分を改善し、やる気を増強させ、記憶力や集中力を増強させる。
知れば知るほど、運動のパワフルな効果を学んだ。
このような背景から、研究課題を大きく転換することになった。
数年の研究の結果、運動は脳に最も大きな効果をもたらすものだということが分かった。
なぜなら、運動は脳に即効的な効果をもたらすから。
ドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリン等、様々な脳内麻薬を生み出してくれる。
それが、ワークアウト後に気分が良くなる理由だ。
運動の効果は2時間程度だが、運動を習慣化することで、脳に与えるポジティブな効果を長続きさせることができる。
なぜなら、運動は新しい脳細胞を実際に作り出すからだ。
継続的な運動を行うことで、脳の機能は向上する。
そして、気分の高揚も、長続きするようになる。
運動が脳に与える、特に大きなメリットは、脳の保護機能だ。
運動するほど、脳の海馬と前頭前皮質は大きく強くなる。
この2つの組織は老化に侵されやすいので、運動でそれを最小限に止めることができる。
これらの効果を得るための運動は、トライアスロンのようなレベルではない。
誰でもできることで、週3回から4回、30分以上の有酸素運動を含んだもので十分だ。
それでは実際に、運動してみよう!
感想
脳を研究している神経学者が、自分の身体を実験台にして運動の効果を教えてくれているので、非常に信用性が高い。
自分の体験談と、研究結果を合わせた話なので、運動が脳に与えるプラス効果を、しっかりと認識することができる。
私も運動習慣があり、定期的にランニングを続けている。
そのため、運動による、気分高揚効果や、集中力の向上など、たくさんのメリットを実感している。
今は回数が少ないので、この話を聞いていたら、週4回以上取り入れたいぐらい、モチベーションが上がった。
運動は、身体が強くなるだけでなく、脳を鍛えることができて、病気を防止することができる。
そして、体型がシェイプアップされて、外見も中身も全てにプラス効果がある。
運動は素晴らしい。
継続してこそ価値がある。
ライフワークとして、当たり前になるほど習慣化し、いつまでも続けよう。