甘いものを食べすぎると危険【TED】砂糖がどのように脳に影響するか
「甘いものには、ニコチンやアルコールと同様の、中毒性がある」
概要
アメリカの科学者であり、栄養学のコンサルタントとして有名な、ニコール・アヴェナがTEDに登壇。
砂糖がどのように脳に影響するかについて、講演した。
砂糖は、アルコールやニコチンのように、中毒性のある物質のようだ。
だからこそ、ハマってしまう。
それでは、早速その内容をシェアしていこう。
内容
甘いキャンディー、とろけるケーキ、山盛りのソフトクリームを思い浮かべて欲しい。
あなたの口は潤っただろうか?
甘いものが食べたくなっただろうか?
もしなったとしたら、それはなぜだろう?
甘いものに夢中な時、脳では何が起こっているのだろう?
砂糖は、炭水化物という、有機化合物の総称だ。
そして、あらゆる飲食物に含まれている。
甘いお菓子のラベル表示をチェックしてみよう。
ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、乳糖、これらは全て砂糖の総称だ。
高果糖コーンシロップ、フルーツジュース、粗糖、ハチミツも、砂糖の一種。
砂糖は、デザートやキャンディだけでなく、トマトソースやヨーグルト、ドライフルーツ、フルーツ飲料、グラノーラバーにも含まれている。
それらの砂糖は、脳にとって、どのような影響を与えるのだろう?
砂糖が舌に触れるとき、一体、何が起こるのだろう?
例えば、コンフレークを一口食べると、中に含まれている砂糖が、舌にある味蕾(みらい)という部分に触れる。
そして、甘味受容器を活性化させる。
これらの甘味受容器は、脳幹へ信号を送り、そこから前頭葉の多くの箇所に分散する。そのうちの一つに、大脳皮質がある。
この、大脳皮質の様々な部位が、それぞれ異なる味覚を処理する。
苦みや塩気、旨味、そして甘味。
ここからの信号が、脳の報酬系を活性化させる。
この報酬系とは、脳の様々な部位にわたる、一連の電気的、科学的な経路のこと。
これらの報酬系が、旨いものや、甘いものを食べろと指示を出している。
これらは、食べ物以外でも活性化される。
人との付き合い、性的な行為、そしてドラッグなどは、この報酬系を活性化させる。
しかし、この報酬系を活性化させ過ぎると、不幸な出来事が起こってしまう。
自制心を失ったり、欲望が抑えきれなくなったり、砂糖への依存が高まるなどの悪影響がある。
これは、重要な化学物質であり、神経伝達物質。
ドーパミンは、脳内麻薬といわれている。
アルコール、ニコチン、ヘロインのようなドラッグは、ドーパミンを過剰に活動させ、
常に「ハイ」の状態を求めるように仕向ける。
つまり、中毒にさせる。
砂糖も、同様にドーパミンを分泌させる。
ただ、ドラッグほど激しく分泌させることはない。
砂糖は、ドーパミンの分泌を促す、食べ物の中では珍しいもの。
一方、野菜には、あまりドーパミンの分泌を促す効果がない。
だからこそ、野菜を食べ続けるためには、少し努力する必要がある。
バランスのいい食べ物は、ドーパミンの分泌量が向上する。
しかし、もし毎日同じ食べ物を食べると、ドーパミンの分泌量は下がり、最終的には増えなくなる。
食べ物に関しては、脳は新しい食べ物を食べられるように、特別な注意を払えるように、発達している。
その理由は、多くの食事をとることで、様々な栄養をとりやすくするためだ。
それでは、健康的でバランスのとれた食事を取らずに、糖分に溢れた食事を取り続けたら、どうなるだろうか?
砂糖の過剰消費は、脳に中毒性をもたらす。
とはいえ、たまにケーキを食べるぐらいであれば、問題はない。
バランスを考えて、健康的な食生活をしよう。
感想
砂糖には、なぜ中毒性があるのか、明確に理解できた。
砂糖は、人間の脳内から脳内麻薬を出し、気持ち良くさせる効果がある。
だからこそ、気持ち良さを求めて、人は砂糖を求めてしまう。
人は、気持ち良いものが、大好きだ。
しかし、過剰摂取は、悪影響しかない。
そして、その中毒性は、ニコチンやアルコール、そしてドラッグと同じジャンルにされているようだ。
これは興味深く、同時にしっかりとリスクを理解できた。
中毒性に差があるとはいえ、これは危険だ。
脳が発達段階にある子どもが、甘いものにハマる気持ちがよく分かる。
個人的には、あまり甘いものが好きではないが、ピザを頼むと必ずコーラを飲む。
しかし、コーラの糖分は、凄まじいと言われている。
ほどほどにしておこう。
ドーパミン自体は、悪いものではなく、むしろ良いものだ。
やる気の分子とも言われている。
人間がもともと持っている、健全な脳内麻薬だ。
ドーパミンは、ランニングなど運動や恋愛、好きな趣味でも出すことができる。
ドーパミンは、糖分で出すのではなく、健康的な方法で出したほうが安全だ。
バランスの良い食事にも、メニューを繰り返さなければ、ドーパミンを出す効果がある。
糖分のリスクを理解し、バランスの良い食事を取り、健康的な日々を送ろう。